あの頃の僕には、街といえば
といえば、やはり天文館でした。
あの頃というのは、僕がまだ小学生くらいのときですけど。
両親が共働きで、父親が日曜日仕事であることが多かったせいか
どこか連れて行って!とねだるときは
映画館にいくと決まっていました。
僕と妹は、親父の趣味の
映画に付き合わされる・・・地獄の2時間をくぐりぬけると
やっと自分たちの好きな
映画をみることが、できたんですがw
そのときには、親父も妹も、くたびれて隣で、寝ていましたけど。
僕は、とにかくワクワクして、眠るなんてもったいなくて!
親父の好きな
映画は、東宝の戦争物、松竹の寅さんを始めとした喜劇人情物・・・
実際、
男はつらいよ
は、かなり
映画館で観ていることになります。
いやいや観ていたはずなのに、いつのまにか僕も、帝釈天の浅草柴又へ飛んでいて。
知らない大人が笑うと、僕も真似して、意味もわからず笑ったり。
親戚が正月に集まると
子供は、のけ者にされて、大人どうしで笑ってる声が聞こえてくると
なんだか悔しくて、こっそり聞き耳を立てていたからかなぁ。
階段まで続く長い行列に並んで、ワイワイガヤガヤみんなうるさくて
やっと映画館に入れると、まずは席の取り合い!
椅子も古びていて、なんか椅子の布もところどころ剥げてしまっていて・・・
ちょっと高いけど、売店でお菓子やジュースを買い込んで、みんな暗くなるのをじっと待っている。
いきなり、暗くなって、映写機のカタカタ鳴る音がしだして、舞台の緞帳がするする開いて。
すると真っ暗な空間に、パッと青白い光がさしこむと・・・
どこか知らないところへ今からいける気がして。
もう天文館には、
映画館
が無くなってもう何年もなります。
僕たちも大人になり
いつのまにか家族で見に行くことも、なくなりました。
でも、いま、天文館に映画館を作る話が持ち上がっているらしいんです!
シネコンのような大掛かりで、キレイな映画館もいいんだけど・・・
不便でも汚くても楽しかった、あの頃のような楽しい映画館ができるといいなと思います。
テーマ : なんとなく書きたいこと。。
ジャンル : 日記
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